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皮膚について
皮膚の構造
ニキビは皮膚の病気の一つです。かつては思春期を中心とした若い世代に多く見られ、「青春のシンボル」いわれましたが、今では思春期を過ぎて体が完成した20代、仕事や家庭でのストレスケアが大切な30代、そして老化予防のケアが必要になってくる40代にも、ニキビに悩む患者さんは少なくありません。
皮膚は表皮、真皮、皮下組織の三つの層から構成されています。表皮をさらに詳しく見ると、角質層、透明層、顆粒層、有棘層、基底層からなっていますが、透明層は手のひらと足の裏にしかありません。→
皮膚の構造
基底層
表皮のうち、新しい細胞を作り出しているのは表皮の一番深部にある基底層です。基底層で作り出された細胞は、次に作られた、より新しい細胞に押し上げられるようにして、有棘層、顆粒層、(透明層)、角質層へと皮膚表面に向かって移動していきます。角質層まで押し上げられた細胞は、やがて薄い角片となってはがれ落ちます。角片とはアカやフケのことです。
こうして表皮は新陳代謝を繰り返し、常に新しい細胞と入れ替わっているのです。これを皮膚のターンオーバー、または角化といいます。
ターンオーバー
基底層で作られた新しい細胞が角質層まで移動するのに約2週間、それから角片となってはがれ落ちるまでに約2週間とされ、皮膚のターンオーバーは約4週間で行われるのが普通です。
潤いや弾力のある美しい肌は、ターンオーバーがスムースに行われることで得られます。反対にターンオーバーが順調でないと、角質層が厚くなって、肌のはりやつやが失われたり、アカやフケが異常に多くなったりします。ターンオーバーの乱れを招く要因には、栄養不足、日焼けによる紫外線の悪影響、ストレス、老化などが考えられています。
なお、爪や毛髪も皮膚が変形したものです。ですから、ターンオーバーの乱れによって、爪がもろくなったり、髪が痛んだりすることにもなってきます。
真皮の役割
潤いや弾力のある若々しい肌は、真皮の部分と関わりがあります。
真皮は、乳頭層、乳頭下層、網状層の三層からなり、細かい線維が網の目のように並んでいる網状層には、コラーゲン、エラスチンがあって、肌の潤いや弾力をキープするのに欠かせない役割を担っています。というのも、この部分に十分な水分があることで潤いが保たれ、ふっくらとした張りが実現するからです。水分を保持する機能が低下すると、シワやたるみといった皮膚の老化現象が起こってくるのです。
なお、真皮の下の皮下組織は皮下脂肪組織とも呼ばれることからわかるように、脂肪を蓄えるところです。女性らしい丸みを帯びた体型は、皮膚の最下層の皮下組織が発達することで実現します。また、適度な脂肪を蓄えることで体を保温するという重要な役割も果たしています。
皮脂の役割
肌の潤いには、ニキビの原因になる皮脂も大切な役割を果たしています。適度な量が分泌されて、皮脂膜という薄い油の膜が皮膚全体をおおうことで、外部の刺激から肌を保護し、さらに潤いやなめらかさを保っているのです。
また、皮脂膜は弱酸性の性質を持ち、皮膚の表面の雑菌などが増殖しにくい環境を作るという働きもしています。
とはいえ、皮脂膜は油の膜ですから、汚れやすいのが欠点です。空気中のほこりやちりを吸着してしまいますし、そのほこりなどが皮膚の大切な水分や油分を吸収してしまいます。一日中外に出ていて帰宅すると、皮膚がかさついたり、ほてったりすることがあるのは、ほこりなどの肌の汚れが原因です。その汚れの中にはターンオーバーによってはがれた古い細胞である角片も含まれています。
皮脂分泌のデメリット
皮脂を作り出している皮脂腺は毛穴に接しているので、ほこりやちり、角片、皮脂、さらに汗や化粧品などが混ぜん一体となったこれらの汚れが毛穴をふさいでしまうと、やがてコメドが形成されることになります。汚れをためこんだ皮膚は、アクネ菌などが増殖しやすい環境を作り、炎症や膿疱を招くことにもつながります。
本来、皮脂は皮膚を保護し、潤いやなめらかさをキープし、雑菌などの増殖を抑える役割を担っているのですが、さまざまな汚れが付着することで、ニキビの原因にもなりうるのです。
ニキビのできやすい場所
皮脂を作り出す皮脂腺は、全身に同じように分布しているわけではなく、多く集まっているところがあります。特に皮脂腺が多い部分を専門的には脂漏部位といいます。顔、頭部、胸、背中の中央部、わきの下、ひじやひざの裏、ももの付け根などが脂漏部位で、顔の中でも額や眉間、鼻、口のまわり、あごといった中心部のいわゆるTゾーンは、とりわけ多量の皮脂が分泌される部分です。ニキビができやすいのは、まさにこうした場所なのです。
自分の肌タイプを知る
【
乾燥肌】
皮脂の分泌量がもっとも少ない肌タイプ。乾燥してかさつきやすく、肌のきめも粗く整っていないことが多い。また、皮脂膜が十分に形成されないため、ちょっとした刺激でかぶれや湿疹などが起こりやすい。
【
普通肌】
皮脂の分泌が適度で、肌トラブルが起こりにくく、きめも細かく整っていて、理想的な肌タイプ。
【
脂性肌】
皮脂の分泌量がもっとも過剰な肌タイプ。皮膚が厚くなりやすく、表面がでこぼこにみえがちで、顔全体が皮脂ですぐに光る。毛穴が大きく開いており、皮脂や汚れが詰まりやすく、ニキビのできやすいタイプ
気温の高い夏は皮脂の分泌量が増え、冬は減少するのが普通ですから、季節によって肌タイプが変化することもめずらしくありません。また、加齢によって表皮や真皮の機能が低下したり、皮脂の分泌量も少なくなって乾燥しやすくなるのが一般的で、年代によっても肌タイプは異なってきます。自分の肌が今どんな状態にあるかをチェックして、スキンケアの方法やニキビ対策を工夫することが大切です。
ただし、脂性肌だからといって、必ずしもニキビができるわけではありません。理想的な普通肌であっても、ニキビに悩む人は少なくありません。
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